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定期連載 暖流
更新日:2017年2月16日
社会福祉法人の社会貢献

全国の自治体で、助け合いを広めるための仕組みづくりが始まっている。要支援者などの生活を助け合いで支えるためである。

 鹿児島県の鹿屋市では、平成27年から地区コミュニティ協議会づくりが始まった。地区コミュニティ協議会自体は、何年も前からあちこちの市や町で設立されている。これまでの自治会、町内会の多くが形骸化して、助け合いとかまちづくりとかに動きそうにないので、自治会の積極的な人々とか老人会とか青年団とかPTAとか生協とか、地元のいろいろな団体が集まって協議会をつくり、住民のニーズに応じた活動を始めようというのである。

 この協議会が成功するかどうかは、やる気の住民がどれだけいるかにかかっているのであるが、鹿屋市の場合は、まず高隈地区から手が挙がった。合併した地区で、住民同士の絆はもともと強い。

 協議会の準備会が地区の高齢者758人全員に対し何に困っているかアンケートしてみたら、「車の運転ができなくなって買い物に不便している」という答えが出た。そこで協議会の福祉部会がまず取り組んだのが、ドライブサロン。サロンというのは買い物に行くため乗り合わせた地区の人たちが車の中でサロンのように話し合い、絆を強めるという趣旨である。公共交通機関のない三地域をまずモデルにし、地域内商店との調整、自治会長及び民生委員への周知、参加者の確定、ボランティアの確保と手順を踏んで進めたが、問題は、車。自家用車を使うと、陸運局がとかくうるさい。

 そこで高隈地区のコミュニティ協議会は、特養などを運営している社会福祉法人恵仁会に依頼して、その車を週に1回、運転手付きで無償で提供してもらった。恵仁会も地元での社会貢献になるというので快く了承。これなら陸運局もタクシー業者も文句の付けようがない。

 モデル地域以外からも申し入れが続くが、協議会は前向きに取り組んでいる。

(京都新聞「暖流」2017.1.30掲載)
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